『ASCOT GARDEN』ロケテストレポート  

★2008年2月6日(水)〜12日(火)に千葉県・クラブセガ幕張にて実施されていた
 『ASCOT GARDEN』のロケテストの様子を書きます。


 
 2008年2月8日(金)、クラブセガ幕張に到着。
 1月下旬に次世代ワールドホビーフェアが開催された時にちょっと寄って以来の来店。
 でも思い出すと1/2にも仕事終わりでココに寄ってるんですよね。ちょっと頻繁に来すぎかな。(^^;)

 
 今回の目的は、am-netさんで紹介されていた『ASCOT GARDEN』のロケテスト。
 なんと1990年代にセガが発売したメダルゲーム『ROYAL ASCOT』シリーズ最新作との事!

 学生時代、前身である『WORLD DERBY』、『ROYAL ASCOT』、そして『ROYAL ASCOT II』と
 このシリーズで非常によく遊んでいたので、かなり思い入れがありまして…
 まさかあれから十数年経った現在、スターホース2とかが出ている状況で
 あえて馬の模型を走らせる方法で楽しませるタイプのものが復活するとは思いもしませんでした。

 今だから書きますが、『ROYAL ASCOT II』が導入され始めた当初、
 オーツーパークにあったセガに導入された時に、これを見た時には感動の余り涙流してましたよ。(笑)
 馬の模型の大きさといい駆動箇所の多さといい、騎手まで細かいアクションをする。
 そして当時コナミが発売した競馬シミュレーション型のメダルゲームで最大10頭立てを実現したので驚いた後に
 このゲームでは初の12頭立て。更には前面のモニターは3枚使いで、
 当時として最新の基盤だったMODEL基盤3枚を駆使した画面は馬の視点からの映像など大迫力で驚かされました。
 ラジオたんぱのアナウンサーによる実況や後ろで流れるBGMもいいんだよなあ…レース名とかも全て架空のものでしたが、
 過去の名馬(?)マッハワンを称えた『マッハワン記念』といったシリーズで遊んだことある人ならニヤリとする演出もあったりと
 今でもあの作品は名作だと思っています。実際、今でもたまに置いてあるお店を見かけますよね。
 実は稲毛海岸駅近くにあるプラザカプコンにも置いてあって、たまに遊びに行っています。

 昔話はここまでにして。
 クラブセガ幕張につくと、さっそく入口付近には『ASCOT GARDEN』ロケテスト実施中の旨のポスターが貼られていました。
 開催期間は2008年2月6日(水)〜12日(火)まで、-ゴンドラ席から観戦しませんか?-がサブタイトルのようです。



 
 中へ入ると、『ASCOT GARDEN』はスターホース2の近くに置かれていました。
 筐体は中心に円形のフィールド部分があって、それを囲むように12席のサテライトが配置されていました。
 これまでのシリーズだとU字型にサテライトが配置されて、そのU字の上の部分にモニターが置かれていましたが、
 今回はあえてモニターを設置せず、フィールドで実際に走っている馬に注目させようとしているようです。
 もちろん見辛いといけないので、サテライトにある画面でもLIVE映像として見ることができます。

 フィールドのコース部分は、内回りと外回りのコースが用意されています。
 実際にある中央競馬場のコースの中で言えば、中山競馬場のコースが一番近いと思います。
 頭数は最大10頭立て、レースによっては6頭や7頭になることもあり、
 その場合は残りの馬はコース途中で邪魔にならないように止まっています。
 スタート地点は2箇所、距離は短距離・中距離・長距離の3パターン用意されています。

 またフィールド部分には、小さなターフビジョンが置かれていて、
 レース中は着順を表示して、レースが終わるとレース結果と配当を表示します。
 ただ、この辺りはギャラリー向けの配慮で、実際にプレイしている人は手元のモニターを確認したほうがいいと思います。


 ではここからは、もうちょっと細かい部分を書いていきます。



 【サテライトに設置されている画面について】
 各サテライトにはメダル投入部と足元に排出部、そしてタッチパネル方式で入力できるモニターが設置されています。
 プレイヤーはこの画面に表示される番号を押してメダルをベットすることになります。
 次のレースが紹介される時に競走馬のグラフィックが表示されるのですが、たぶんこれもリンドバーグを使ってるんじゃないかな…

 画面は基本的に3つの部分に分かれていて、以下のようになっています。

 左側:競馬の予想紙をモチーフにした出走表が表示されています。
 右側:投票時間中は投票画面。レース中は上部分にLIVE映像、下部分には投票した組み合わせが表示されています。

 このうち左側に表示される競馬予想紙にはちゃんと名前があって、以下の4種類があります。
 中でも日刊馬は、過去4レースまでの各馬の実績が表示される唯一のものなので大変重宝すると思います。
 逆に言えば、何でこの表示がデフォルトじゃなくなったのかな…ちょっと不思議です。

競馬予想紙名 売り文句
JAPANスポーツ 本命中心!
セガスポーツ 穴予想中心!
馬なり通信 調教師に聞く!
日刊馬 情報一筋!

 それと各新聞には各馬の調子を表すマークと予想マークが付いています。
 馬の調子は、良いほうから大きい☆マーク、☆3つ、☆2つ、☆1つ、★の順になっていて、
 予想マークは◎(本命)、○(対抗)、▲(穴)、△(押さえ)となっているようです。
 当然、馬の調子と予想マークは違いが見られますので、それをどう見るかがポイントとなるようです。

 しかし正直な感想、馬の調子を表すのは『ROYAL ASCOT II』で使われた馬の表情を使ったほうが分かりやすいような…
 同じ☆1つでも大きさで全く違った評価になるので、勘違いすると全く違う結果になってしまいます。
 できることならこの部分は改良して欲しいなぁ…


 また新聞画面部分は、その他にも展開予想・オッズ表・過去の払い戻し状況を表示させることも可能で、
 特に過去の払い戻し状況については相当前まで様子を見ることができます。
 またこの画面のときは1番人気・2番人気・3番人気の馬のそれぞれの連帯率も表示されます。

 更に驚いたのが、この新聞画面。中央部には実在する企業の広告が表示されています。
 自分が確認したものだと、吉野家KIRIN(生茶・FIRE)アニマルベジテイションカレッジがありました。
 製品版では更にCM広告が増えていったりするのでしょうか、ちょっとこれも楽しみですね…



 それから右側に表示される投票画面について、『ASCOT GARDEN』では以下の投票方法でメダルをベットすることが出来ます。
 ただ今回は自分の性格上、馬連で殆ど勝負していたので重勝についてはちょっと記憶が曖昧です。すみません。

投票方式 概要
単勝 1着に来ると思われる馬を1頭予想する
複勝 1〜3着までに来ると思われる馬を1頭予想する
馬連 1着・2着に来ると思われる馬を2頭予想する(※順番は関係無し)
馬単 1着・2着に来ると思われる馬を2頭予想する(※1着・2着を正確に当てないといけない)
ワイド 1着から3着までに来ると思われる馬を2頭予想する(※2頭が1着〜3着に来れば当たりとなる)
三連複 1着から3着までに来ると思われる馬を3頭予想する
(※3頭が1着〜3着に来れば当たりとなる、順番は関係無し)
三連単 1着から3着までに来ると思われる馬を3頭予想する
(※1着・2着・3着に来る馬を順番通り正確に当てないといけない)
三連単トライ メダル6枚で60点分予想できる(※1/10クレジットで投票可能、払い戻しも1/10となる)
重勝 2レースにまたがって投票する方式、3レース以降も継続して投票可能
(※最大20000(枚?)まで可能、また途中でやめることも可能)

 そしていずれもボックスやフォーメーションといった、実際の競馬で馬券を購入する際に使用するマークシートの要領で
 メダルをベットすることが出来ます。流し買いをする場合はフォーメーションを選択してください。(※便利な全頭掛けもできます)
 またマルチを選ぶと、馬単などについて表・裏の組み合わせをいっぺんにベットすることも出来ます。

 因みに1点当たりにベットできる枚数は最大100枚まで。
 特に説明書きは無かったのですが、実際に試してみて確認しました。4.3倍×100枚で当てたときは嬉しかったです。(笑)



 【番組表について】
 『ROYAL ASCOT II』では全て架空のレース名が使われていましたが、
 今回はJRAで実際に使われているものが登場します。
 ただ、本物を知っている人だと、あれ?と思うものが幾つかあると思います。
 自分も違和感を感じましたが…まあ、ゲームですし、深くこだわらないことにしましょう。(笑)
 できることなら『ROYAL ASCOT II』のマッハワン記念のような架空のレースもちょと入れて欲しかったかな。

NO. 曲名 グレード 距離区分
京都金杯 GIII 短距離
中山金杯 GIII 中距離
日経新春杯 GII 長距離
共同通信杯 GIII 短距離
高松宮記念 GI 短距離
ダイヤモンドステークス GIII 長距離
弥生賞 GII 中距離
阪神大賞典 GII 長距離
皐月賞 GI 短距離
10 大阪杯 GII 中距離
11 京王杯スプリングカップ GII 短距離
12 天皇賞(春) GI 長距離
13 京都新聞杯 GII 中距離
14 金鯱賞 GII 中距離
15 日本ダービー GI 中距離
16 目黒記念 GII 長距離
17 エプソムカップ GIII 中距離
18 安田記念 GI 短距離
19 ラジオNIKKEI賞 GIII 短距離
20 函館スプリントステークス GIII 短距離
21 宝塚記念 GI 中距離
22 神戸新聞杯 GII 長距離
23 セントウルステークス GIII 短距離
24 朝日チャレンジカップ GIII 中距離
25 菊花賞 GI 長距離
26 デイリー杯2歳ステークス GIII 短距離
27 毎日王冠 GII 中距離
28 京都大賞典 GII 長距離
29 天皇賞(秋) GI 中距離
30 スワンステークス GII 短距離
31 アルゼンチン共和国杯 GIII 長距離
32 マイルチャンピオンシップ GI 短距離
33 京王杯2歳ステークス GII 短距離
34 ジャパンカップ GI 長距離
35 朝日杯フューチュリティステークス GI 短距離
36 有馬記念 GI 長距離
※サテライトに置かれていたポップには、「デイリー杯2歳、セントウルS、アルゼンチン共和国杯は実際はGIIです」と書かれていました。



 【投票〜レースの流れについて】
 投票時間は60秒で、その間にフィールドにいる馬たちはグルリと1周をしてスタート地点に向かいます。
 また、投票中のBGMはクラシックが流れていて、発走時のファンファーレはオリジナルのものが使われています。

 レースがスタートすると、実際の競馬実況をしている山中寛アナウンサーの実況でレースを見ることになります。
 またレースは全て右回りコース、東京競馬場や新潟競馬場、中京競馬場のような左回りのものはありませんでした。
 うーん…以前のシリーズからみんな右回りなんですよね、せめてダービーやジャパンカップは左回りにできないものかなぁ。



 【出走場について】
 『ASCOT GARDEN』で出てくる馬名は全て架空のものになります。
 大体が新しい馬名だったのですが、中には過去のシリーズに登場した懐かしい馬名も数多くありました。
 ちょっと記憶が曖昧なのですが、確かこの区分でよかったと思います。何かありましたらご指摘頂ければと思います。

 <WORLD DERBY>
 シンサクラ
 ショウワシンザン
 テンカウント
 ビッグママ
 コタロー
 カットビシンゲキ

 <ROYAL ASCOT>
 サムライウォリアー
 キクヒメ
 マイルマスター
 ファステストワン
 カッコシナモン
 アンクルサンダース

 <ROYAL ASCOT II>
 シャルルマーニュ
 ライトニングボルト
 セクシーアニマル
 ツンドラブリザード
 アローフィールド
 ミッドナイトラバー
 ボーソーボーイ
 シャドーダンシング
 オレンジクラッシュ
 ブラックウルフ


 懐かしい名前が多いですね…ただ個人的には、ぜひともROYAL ASCOT IIから
 モーニングコーヒーを復活させて欲しかったですね。別にエクスかリバーとかのように強いわけではないのですが、
 なぜか中穴ぐらいのオッズにも関わらず、よく連に絡んでくれた覚えがあるものでして。
 そんなこともあって、この馬が出てくると思いっきり枚数を投入することが多々ありました。
 ロイヤルアスコットシリーズって、各馬にそれぞれクセがあって、不思議と思い入れのある馬ができるんですよね、
 それがこのゲームの魅力なのかもしれません。ボーソーボーイやターボターボの大逃げなんか良い例ですよね。

 ただ残念ながら今回の『ASCOT GARDEN』では、見ていた限りだとそこまでクセの強い馬はいなかった気がします。
 まだロケテスト版なので調整はこれからになると思うので、ぜひ伝統を引き継いだ素晴らしい馬達が出てくることを期待したいと思います。
 因みに新しい馬の名前で印象に残ったのは“ヌシ”と“アバヨ”ですかね、アバヨ意外と強いですよ。(笑)




 細かい点の説明は以上となります。
 文章中に幾つか自分の感想を入れましたが、
 新聞予想の馬の調子を示すマークが分かり辛かったり、各馬にクセが見られなかったり、全て右回りだったり、
 レース数が少なかったりなど改善して欲しい点は幾つかありました。

 レース中に表示される自分が購入した馬券が表示できる画面についても、
 “的中候補”というものが表示されて常に馬券が変わったりする表示がデフォルトになっていて、
 これを利用する意味が自分には理解できませんでした。
 購入した馬券の一覧が表示されるほうをデフォルトにして欲しかったかな…


 ただ、この『ASCOT GARDEN』が一般にお披露目されたのも今回が初めてですし、
 これからまだ改良がされていくと思うのでそれに期待したいと思います。
 実際に自分がプレイしている間でもメインマシン(フィールド部分になると思います)のトラブルにより
 レースが中断して、全てのサテライトを含む機器の再起動を実施したことが何度かありました。 
 そういったことが多いことが事前に分かっていたのでしょうかね、
 今回のロケテストには珍しくSEGAのかたと思われる人が数人いて、常に筐体周りのチェックや
 トラブル発生時にはすぐに対応していました。本当に久々のアスコットシリーズですし、頑張って欲しいと思います。



 以上にて今回のレポートは終了させていただきたいと思います。
 長々と読んでくださいましてありがとうございました。m(_ _)m